Blue Note Tokyo の臨時席はどうなのか

昨夜はじめてブルーノート東京の臨時席を体験してきた。事前にネット検索してどんなものか調べてみたが、あまり情報が出てこなかったので、これを機に記しておく。結論としては、普通にオススメできる。


先日ロン・カーターの公演を観にブルーノート東京へ行った際、クラブ会員特典で来場ポイントが7貯まるごとにもらえる招待状(インビテーション)をいただいた。この招待状で(条件付きだが)1公演のミュージックチャージが無料になる。

いちいち、あと何公演で招待状もらえるかなんて数えていないので、いつも不意打ちで受け取ることになる。また招待状の期限はその日から2ヶ月間なので、その限られた期間の中で行きたい(し行ける)公演を探すことになる。今回は翌週にケニー・ギャレットのステージがあったので幸運だった。

基本的にいつもはステージに近いアリーナを選ぶし、加えて会員特典で先行予約するためたいてい最前テーブルを割り当てられることが多い。しかし今回は公演直前で、さらにケニー・ギャレットともなると当然空席はない。というわけで、唯一の空席であった(電話では最後の1席と告げられた)臨時席を、50回近いブルーノート歴で初めて選ぶことになった。

招待状の予約は電話で行う必要がある。電話口の予約ではウェブにはない「2階席」を予約することも可能で、今まで2階で観る機会もなかったし、どちらにしようか迷ったのだが、電話口のオペレータは暗に臨時席の方を勧めてきた。話によると「臨時席を好んで選ばれる方もいる」と言うが、会場最奥で椅子しかない席だ、本当だろうか、、?

と半信半疑で当日迎えたが、結果としてオペレータの助言は確かだった。

臨時席は、入り口側のレジ脇に6つほどスツールが並べられているエリア。実はここはカウンターを背にしているので(カウンターがあることを知らなかった)、ドリンク・フード置き場は必然的にステージ向かって真後ろ側になる。つまり、飲食を置いたり取ったりするには、都度背を捻る必要がある。そこは難点。とはいえスツールの座り心地は申し分なく、1時間半の公演で座り疲れることもなかった(30代後半男性の感想)。ちなみに、老若男女、カップル客もいたので、誰でも馴染めそう。

席からの光景。通路の突き当たりで、これは運が良かった。なぜならアーティストの通り道で、入退場時に間近で見ることができたからだ(握手は叶わず)。

この席位置で特に恩恵を得られるのは、遮るものなくステージを一望できることだろう。これまでアリーナを積極的に選んできた筆者だが、今回改めてその欠点に気がつくことができた。アリーナは、席によっては前の客に遮られてまともに演者が見られなかったり(ハズレ席)、角度によっては譜面台やピアノの天板でですら演者の姿が隠れることも珍しくない。また前すぎても、その迫力と引き換えに音のバランスが偏ったり、ステージを一望できず演者同士の掛け合いを見失ったりすることもある。一方臨時席は、アリーナより高くステージから離れる分、基本的にその心配は不要だろう。

また今回のようなセクステット編成だと、なおさらステージを俯瞰できた方が、その全体像を余すことなく味わえたと思う。今回はなかったが、アーティストによっては客席外周を練り歩いてパフォーマンスすることもあり、その時は間違いなく臨時席の前を通るので得である。席料払ってアリーナで観るより、場合によってはむしろ体験を上回る可能性がある。(ちなみに2024年のケニー・ギャレットはアリーナ中央最前で観て、もちろんそれはそれで素晴らしかった。が、体験としては今回と比べても甲乙つけ難い。)

いくつか注意点(予約時オペレータからの案内を含む):

  • 入場は開演の5-10分前(と電話で案内されたが、15分前に通していただけた。ここは入場の状況にも依りそう)
  • 席は先着順ではなく、指定席同様事前に決定される(公演前日のメール案内はなく、フロントでシート番号を渡される)
  • ふつうにオーダーは必須
  • 席の目の前は基本スタッフらが慌ただしく行き来する

最後のスタッフの行き来については、個人的にはまったく気にならなず、それどころかバー特有の活気ある雰囲気を楽しめたし、普段見ることのないスタッフの(公演開始前、開始後〜終盤と変わり行く)動きを知れて、むしろプラスだった。


まとめると、臨時席といえども、まったくあなどれないということ。カジュアルに肩肘張らず楽しみたいなら、むしろ全然アリだと思った(もちろんテーブル席で余裕ある時間を料理と共に楽しみながら過ごすのも◯)。

ちなみに「臨時席」という名前だが、調べた限りだとすべての公演に臨時席が用意されているように見えた。

Happy People