Jonathan Ive とのコラボ商品「Sailing Lantern」を見たさに、青山にあるバルミューダの旗艦店「BALMUDA The Store Aoyama」で開催されている特別イベント「life is creative.」に行ってきた。(開催は期間限定で、11/9(日)まで)
特別イベント「life is creative.」 | バルミューダ株式会社


1階が体験型の旗艦店になっていて、イベント会場はその地下にある。旗艦店とは入口が異なるので注意が必要(旗艦店入口を向かって左脇に、下に降りる階段がある)。
この特別イベントでは、バルミューダがこれまで世に送り出したプロダクトデザインの裏側を、コンセプトスケッチやプロトタイプとともに楽しめる空間がつくられている。会場を入ってまず出迎えるのは、ポータブルオーディオの The Speaker と、コーヒーメーカー The Brew のブースである。
そのブースに遮られた向こうに、ひっそりとお目当ての Sailing Lanter は飾られていた。
Sailing Lantern | LoveFrom, BALMUDA

第一印象として結構小さいな!と思った。というのも具体的なスペックは見ていなかったが、重さが1.5kgというのはチェックしていたので、それなりに大きそうなイメージを持っていたのだ。
ショーケースの他に、剥き出しでだれでも触れられるように別のランタンが展示してあるのだが、実際に手に取るとずっしりと重たく、お値段(国内価格はは55万円)相応の重量を感じられた。ものとして本来のあり方、触れられ使われることで生じる傷や汚れも含めて体感して欲しい、という BALMUDA と Jonathan Ive の思いがあって、ショーケースに閉じない展示方法を取ったとのこと。素敵すぎる。

とても印象的なこの蛇腹状のガラスケースだが、驚きなのが、ひとつの大きなガラス塊から切り出して製造されているとのこと。ガラスってこんな風に切り出せるんだ、、この形状が、内部に灯るLEDの灯りを優しく拡散するだけでなく、外からの光も複雑に反射、拡散するので、日光の差し具合や角度によって常に異なる表情を醸し出し、眺めていて飽きなかった。
さらにこのガラスケースを囲む金属フレームも、航海用のランタンとしてサビへの耐性を高めるために、曲げ加工ではなく、なんとこちらも切削加工で切り出し、ゴールドメッキを施しているのだという(18Kか22Kかどちらか忘れた)。高額なお値段も納得である。

他にもこのプロダクトに込められた工夫や秘密はたくさん。素材の特性をふんだんに活かし、継ぎ目もネジもどこにもない視覚的な意匠はもちろん健在だ。調光つまみを入切した際の、指先に伝わる手応えや、調光カーブの繊細さも、言葉や画像だけでは伝わらない。外箱も見せていただいたが、まるで高級ウイスキーのケースのようだった。 Jonathan Ive 時代のアップルプロダクトがお好きな方は、これを機会に一見の価値は間違いなくあり。もちろん、見ずに買うもよし。
ちなみに Jonathan Ive はこのランタンを、自身の巨大な帆船に何十も吊り下げるのだそう。
会場では Sailing Lantern だけでなく、気になっていたあの商品もこの商品も、どんな想いを込め、紆余曲折を経て現在型に仕上がって行ったのかを知ることができた。ご対応くださった、このイベント企画でもある広報の方の、バルミューダ製品に対する愛がひたすらにほとばしっていたのが、いちファンとして長くバルミューダ製品を使い続けている身としても非常に心地よく感じられ、今回は他の展示をじっくり見られなかったのもあり、会期中にもう一度足を運びたいと思っている。

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